少しでも遠い距離

2002年6月16日
ある友人に相談をした時に、温度差があるとつらいよね、と言われた。まさしく、今のわたしが感じているのはそれで、確実に、あの人とわたしの間にはラインが存在している。
けれど、他の友人(あの人とわたしの、両方を知っている人)に言わせると、お互いにそう見えるよ、ということらしい。わたしがいない時の、あの人の行動をいくつか教えてくれて、あぁ、少なくとも、頼られてはいるんだ、とわかって嬉しかった。
けれど、それでもやっぱり距離はある。
他の人よりは近い距離。
それでも、わたしにとってはとても遠い距離。
どれだけ手を伸ばしても届かない距離。
そういうところに、あの人はいる。
他の友人には、普通に触れることができるのに、あの人にだけは触れることができない。躊躇いが先にあって、そこで終わってしまう。

愛し合う二人がある秘密の森に入っていくのだが、二人だけでいたかったからいったはずなのに、いつの間にかそこから出てきてしまうのだ。しかも、連れ出すのは愛が少ない方の人間。愛が深い方の人間はずっとその場にいたいのだが、そこまでの愛がない相方のほうは外に出てきてしまうという。

友人が、そんな本を昔に読んだと言っていた。
わたしは、連れ出される人間なのだ。
「恋愛はより多く愛した方が負け」だって言うけれど、ほんとうにそんな風で。
すごく会いたくて、それから絶対離したくないって思うのは、きっとわたしだけだ。
考えるだけで泣きたくなってくる。
言うとか言わないとか、そういうレベルの話ではなくて、ただ単純に、「そういう意味で」受け入れられてもらえない、という事実。
思い込みかもしれないし、傲慢かもしれないが、わたしはある程度、相対する人間の感じている「快・不快」がわかってしまう。
これはだめ、あれはだめ、ってあの人の感覚をひろっていくと、どうしてもだめになってしまう。
負け続けることは構わない。一生、あの人に負けたままだっていい。
ただ、あの人がわたしを好きになってもらえたら。
ほんの少しだけでも、あの人と手をつないで、同じ空を見上げて、それから一緒に並んで眠ることができたらいいのに。
全然事情を知らない人にさもそうなんです、って顔をするのは絶対にいやだ。ひとりよがりじゃなくって、ふたりで共有できる未来があればいいのに。

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