片手だけつないで

2002年8月18日
週末、サフィが我が家に泊まりに来た。
わたしのベッドをサフィに貸して、わたしはその隣りに空いている床にお布団を敷いて寝ることに。
土曜日はずっと、サフィに触れていたいデイで、それはもう昼間からサフィに宣言してしていたせいもあるのだろうけれど、わたしがサフィの手を掴んで寝たのは、わたし自身が驚いている。
サフィが、それをふりきらなかったこと。
それから、眠りに落ちる寸前に、わたしがサフィの手を離せたことに。
ベッドに横たわっているサフィは、わたしからは見えない。だから、感じるのはサフィの手の熱だけ。
それだけが、そこにサフィがいるんだということを証明してくれる。
わたしはどれだけ暑くても、好きな人にはどこか触れていたくて、サフィは、暑いのはとにかく苦手だからそれは拒絶する人。
だから、冷房を入れなくてもすむ程度の気温とは言え、サフィがわたしの手を振り切らなかったことは、ほんとうにびっくりした。とてもとても、嬉しかった。
眠さのあまり意識が朦朧としてきた時に、わたしはすいっとサフィの手を離した。
あぁ、少しはわたしも成長したかな、と後になって思った。

あるいは、もしかしたら、実はわたしがサフィの手を掴んでいた(握り合った、ではない)こと自体、わたしの夢だったのかもしれないけれど。
それはそれで、構わないと思う。
だから、サフィにも、そのことについては聞いていない。

わたしは、好きな人、好きなことができたら、その時手にしていたものをすべて放り投げて、両手で新たに好きになった人(あるいはもの)を握り締めてしまう。
対象が、どれだけ拒絶していても、裾のはしをぎゅっとつかんで離さない。
だから、周囲がほとんど見えなくなって、いろんな人にわたしが愛され、生かされているのだということがわからなくなってしまう。
そういう自分が好きじゃなくって、だから、サフィに対しても、そうならないように気をつけていたのだけれど、他の友人や、サフィ自身から、サフィが関東に引っ越してきてからのわたしの態度が結構違っている、と指摘されているから、結局だめなんだろうな。

今の目標は、両手でサフィを掴もうとしないこと。
片手は空けておいて、他のことに意識を向けられるようになること。周囲に対して、「アンテナ」を張っていられること。
年齢差がどうとかじゃなくて、きちんと、サフィを一人の人間として見られること。
それが出来たら、わたしは今度こそちゃんと一人で立てるのだと思う。
とても難しいことだと思うけれど、その先で、サフィと、片手だけつないで、一緒に歩いていけたらいいな。

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